【実体験】半導体業界出身であることはコンサル転職に役立つのか
こんばんは。半導体業界の技術者からコンサル業界に未経験で転職したアルゴーンです。
・半導体不足
・日米貿易摩擦
・tsmcの誘致
・AIの急成長
半導体関連のニュースは業界に関係ない人達にも届く
需要がうなぎ上りの半導体業界ですがコンサル業界にはどのような影響があると思いますか?
私自身半導体のエンジニアをやっており、コンサルに転職する際は正直「半導体業界の需要は今すごいし割と半導体業界出身者であることはプラスに働くのでは?」と思っておりました。
今回は半導体業界からコンサル業界に転職したいと考えている人に向けてその時の実体験を書いていこうと思います。
半導体業界出身であることは有利に働くか?
この話をする前にまずは私の自己紹介から。
出身大学:地方国立大学(偏差値50程度)
前職:半導体業界の技術者(2018入社・設計)
英語:TOEIC500程度
スポーツ経験:高校までバスケ(ゆるく)
現職:こちらに記載の偏差値58~63のどこかのファーム(2023入社)
現在は製造業系のセクターで調査関連を中心に行っています。
僕は新卒で大手半導体系の会社に入社して5年ほど勤務した後、未経験でコンサル業界に転職をしました。
今は一年ほど経ちましたが楽しく働けております。
私の前職は急増した半導体需要から採用をとても強化しておりました。半導体のニュースも連日報道されており、将来的にも半導体は必要になることがわかっていることから「もしかして、コンサルティングファームって半導体業界の伸びに合わせて半導体人材も求めているんじゃね?」と正直考えていました。
結論から言いますと
「半導体業界の経験はコンサル業界に転職するうえでは殆どプラスに働きませんでした。」
コンサル業界で求められるのは基本的に「ロジカルシンキング能力」になります。私は様々なファームを受けましたが、このロジカルシンキング本が普及している今でさえ「ロジカルシンキング能力」をまず第一に見られていました。
今のファームにも入社後に半導体業界で働いていたことなどはプラスになったかを聞きましたが、「正直そこまでそこは関係ない」とはっきり言われてしまいました。
私の場合はエンジニア時代を通して身に着けられた「問題解決能力」等が採用の決め手だったそうです。
半導体関連の案件はあるのか
とはいえ、私も半導体業界には新卒から5年程度働いただけでそこまで専門性がないとも言えます。おそらく、どちらかというと皆さんが気になっているのは半導体関連の案件ってそもそも存在するのかというところだと思います。
そこに対して1年間働いて私がわかる範囲でお答えしようと思います。
結論から言いますと半導体関連の案件は少な目であると思います。
基本的に半導体関連の案件は半導体メーカーor国や自治体から受注することになると思います。私の経験的に半導体メーカーから受注する案件はITのシステム導入プロジェクト系で国からはサプライチェーンや技術動向の調査が依頼されます。
大体の人は後者に取り組みたいと考えていると思いますが、こちらをご覧ください。
こちらは経済産業省の過去実施した調査案件ですが、半導体の案件は5つほどしかありません。半導体関連の予算をたくさん持っている経済産業省ですら150件以上の調査案件を出しているうちの5件(3%)ほどに留まります。
そのため、正直私目線ではコンサル業界にいて半導体関連のプロジェクトはそこまで多くない印象です。
半導体業界からコンサル業界に転職するために重要なこと
ここまでネガティブなことを書いてきましたが、かといってコンサル業界に転職できないわけではありません。
そのため、個人的に私が思う半導体業界からコンサル業界に転職するときに評価されるポイントを伝えたいと思います。
・英語力
・人を巻き込みプロジェクトを推進した経験
・ロジカルシンキング力
この辺のスキルセットを持つ人間はかなり評価がされると思います。
まず第一に「英語力」ですが、コンサル業界でもとても重要です。調査はグーグル翻訳があるにしろ英文を読まなければいけませんし、関係者にアンケートを取る時も英語を使用しなければならないことはあります。あと、意外とコンサル業界では英語ができる人は少ないのでそういった意味でも重宝されると思います。
半導体業界にいた方であれば台湾、アメリカ、韓国と仕事をすることが多いと思うので、もし英語で業務経験を積んできた人は思う存分アピールをしてよいと思います。
次に「人を巻き込みプロジェクトを推進した経験」です。
コンサル業界に限った話ではないですが、基本的に仕事は複数人で行うことがほとんどです。コンサル業界ではクライアントの上層部を巻き込んで仕事をしていくことが必要な場合もありますし、色々な人を巻き込んでプロジェクトを推進できるというスキルはとても重要となります。製造業だと様々な部署を巻き込んで仕事をしてきた方も多いと思うのでそういった経験がある方はアピールしてよいと思います。
最後に「ロジカルシンキング力」です。
これは上で少し解説したので割愛しましたが、一番ロジカルシンキング力がコンサル業界では重要となります。「英語力」「人を巻き込みプロジェクトを推進した力」も大事といいましたが一番はロジカルシンキング力をアピールしましょう。面接ではケース面接を行うことになり、そこでかなりこの素養は見られますので、ケース面接はしっかり勉強を行いましょう。